漬物の
歴史

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現在では様々な食材や味付けで愛されている漬物。
その歴史は古く、時代に合わせて発展してきました。

漬物についての最も古い記録は
天平年間(8世紀頃)の木簡とされています。

奈良時代には中国から酒やみそなどの発酵食品が伝わり、漬物もさまざまなものが作られるようになりました。平安時代の書物「延喜式」には野菜のほかに果物や山菜などのバリエーション豊かな漬物の記録が残っています。

室町時代にはその香味の高さから「香の物」と呼ばれるようになり、食事だけではなく茶道や香道の口直しにも使われ、種類や技法も拡がりました。また、武士は携行食として梅干しを用いたと言われています。

江戸時代には一般家庭でぬか漬けが作られるようになり、たくあん漬けも食べられるようになりました。漬物を販売するお店が登場したのも江戸時代と言われています。現在では多種多様な「漬物」が市販され手軽に味わえるようになりました。

漬物とは

漬物とは

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色鮮やかな浅漬け、風味豊かなぬか漬けなど、
様々な種類の漬物が日本各地で作られています。

漬物の種類

肉や魚の粕漬けなどの漬物もありますが、厚生労働省の漬物の衛生規範の定義では、野菜や果実、きのこ、海藻などを塩やみそ、酢、糠などで漬け込んだものが「漬物」とされています。

漬け込み後、熟成させるタイプの漬物は、乳酸菌による乳酸発酵などにより保存性が向上するとともに生野菜には無い様々な風味が味わえます。一方、浅漬けのような発酵を伴わない漬物は、鮮やかな色調やフレッシュな香味を楽しむことができます。

どちらも生の状態よりもかさが減るため、食物繊維を取りやすくなる利点があります。日本各地でそれぞれの風土や特産品を生かした様々な漬物が作られています。

長野県の
漬物

長野県の
漬物

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日本三大漬物のひとつである野沢菜漬けや、乳酸発酵による酸味の特徴的な
すんき漬けなど、特産物を活かした様々な漬物が作られています。

信州には、野沢菜漬けやすんき漬けなど特徴的な漬物がたくさん

長野県は冬の寒さが厳しく、保存食の文化が発達したため、様々な種類の漬物が生まれました。信州特産の野沢菜を大きな樽で塩漬けにした野沢菜漬けは、今でも各家庭で作られています。

数日間程度の漬け込みの新漬けはフレッシュな味わい、数週間以上漬け込んだべっ甲色の古漬けは乳酸発酵の進んだ複雑な味わいで、どちらも信州の食卓には欠かせないものです。

木曽地方で作られるすんき漬けは、地元で採れる赤カブを材料に塩などを一切加えず乳酸菌の力だけで発酵を進める珍しい漬物で、独特の酸味と歯ごたえがあります。他にも安曇野のわさび漬け、竜峡小梅の小梅漬けなど、長野の漬物文化はとてもバリエーション豊かです。