元気な発酵人 vol.7

(有)穀平味噌醸造場:代表取締役社長 小山洋史さん

穀平味噌醸造場は創業1784年(天明四年)230年以上前に穀物屋からはじまった、小布施でも指折りの老舗の味噌店です。今なお伝統的な天然醸造で味噌づくりを行っている小山さんにお話しを伺ってきました。  

妥協しない天然熟成の味噌

穀平味噌醸造場のこだわりは何といっても“天然醸造法”での味噌づくり。流通している味噌の多くは熟成期間を短くするため室温を管理して強制的に発酵させるものが多くなっていますが、 穀平味噌醸造場では自然の発酵にまかせて8か月から1年以上、じっくりと発酵させる“天然醸造法”での味噌づくりを200年余り守り続けています。もちろん原材料にもこだわっていて現在では珍しくなった国産100%の大豆に地元長野県産の米を使用。贅沢な材料でじっくり寝かせた味噌はダシをいれなくても十分においしくいただける一品です。  

昔ながらの量り売り

昭和40年代頃までは味噌を買うときは自宅から容器をもってきて、キロ単位で購入していくという量り売りが一般的でした。穀平味噌醸造場では昔ながらの量り売りを数百グラムから対応しています。少量ずつ色々な味を試したいというニーズにこたえてのことで、地元の人はもちろん、観光客の方にも喜ばれています。

概念にとらわれない新発想

「世界に一つあなただけの味噌」と称して始めた“オーダーメイド味噌”は小山さん独自の取り組みです。自分で原材料の糀や大豆を選んでオリジナルの味噌造りができる画期的なもので、仕込み前にレシピの打ち合わせをして、糀の割合や製法まで指定することができます。味の好みを伝えて原材料のセレクトはお任せで“自分だけの味噌”をカスタマイズすることも可能です。はじめられたきっかけは「パソコンにもカスタムで性能をアップするカスタムオーダーがあるが、これを味噌で出来ないか」という柔軟な発想から!この“オーダー味噌”は20年ほど前から行っていて「現在のオーダーメイドブーム」の先をいく革新的な取り組みです。  

信州みそが世界へ進出

230年余りの歴史の中で伝統を守りながら時代の変化とニーズに合わせて柔軟に対応している穀平味噌醸造場、最近では長野発祥のラーメン“長野土鍋ラーメンたけさん”で使用する味噌を共同開発もおこないました。特製味噌を使用したヴィーガンラーメンは人気商品で昼過ぎにはたくさんのお客さんでにぎわいます。そして、モンゴルに“長野土鍋ラーメンたけさん”が進出する際に選ばれたのも穀平味噌醸造場共同開発の味噌。小布施から世界に進出しました!

元気な発酵人!

開催以来皆勤賞で小布施ミニマラソンに参加している小山さん。マラソン時のごみのポイ捨てが多いことに気づき“炎のゴミゼロランナーズ”の会を結成。会長としてゴミ拾いを行いながらマラソンを完走する地区の有名人です。元気の源は発酵食品にあり!  

(有)穀平味噌醸造場

営業時間:9:00~18:00
定休日:年中無休(元日のみ休み)

所在地: 〒381-0201

長野県上高井郡小布施町小布施734

URL:https://kokuhei.com